• 耐久性に優れ、時代を経ることで味わいを増していく煉瓦の外壁。伝統的で味わいのある素材で彩られた住宅には、高級な雰囲気が漂う。

  • サイクルポートは母屋と統一感をもたせた職人さんの手作り。木製の柱を用いながらも、構造部分には腐食しにくい部材を使用。一方でメンテナンスが必要な部分は交換できるようにするなど、長く付き合える工夫も見られる。

  • ブラウン系でシックにまとめられたファサードとは対象的に、玄関はホワイトのケーシングと輸入ドアを採用し華やかに。鮮やかなブルーは現場で色合わせをしながら塗装したこだわりのポイントだとか。

  • 社長自ら組み上げたティンバーフレーム風のクールなスペースは、想い出の品々を飾るために設計。ワイルドなハーレーと、品の良いピアノが共存する特別な空間となった。

  • お子さんやお孫さんが遊びに来た時にも、みんなが和やかに過ごせるようにとデザインされたLDK。広々とした空間の中心に薪ストーブを配置したのは、家族が家の真ん中で和気あいあいと集えるようにという思いから。

  • キッチンにはロングライフデザインを得意とする「トラクス」社のものを採用。個性的な形状のアイランドキッチンは、色やデザイン、使用感、すべてがお気に入りだという。

  • 吹き抜けの中を貫くようにして渡された2階の廊下。どこにいても家族の気配が感じられ、絆を深めることができるという空間デザインの好例である。

  • 屋根の傾斜によって生まれるスペースに収納を設け、吹き抜けに面する壁にはリビングを見下ろせる小窓を。遊び心も織り交ぜつつ実用的な部屋づくりがなされている。

  • やわらかな自然光が注ぎ込む悠々とした2階の角部屋。ベッドルームとして使うために壁紙やドアを暖かな色でまとめ、床にブラックウォールナット材を使うことで心のやすらぎ感を演出した。

  • 吹き抜けを覗く小窓は暮らしに豊かさを与えてくれるコミュニケーションツール。そのいっぽうで部屋の温度調節や明かり取りとしての機能も担う。

想い出の品々に寄り添って暮らす、温もりを大切にした住まい

世代を超えて子どもたちに贈るマイホーム

 ゆとりをもって区画がつくられている住宅地のなかで、一際存在感を放っているジョージアン様式のH邸。スタイルカンパニーらしいクラフツマンシップ溢れる一軒に暮らすのは、Hさんとお母さまのおふたり。このお宅は息子さんたちが独立されたのをきっかけに、より暮らしやすい家に住み替えをしようと設計されたものだった。
 Hさんからの要望は、孫にまで財産として受け継いでもらえる資産価値の高い住まいにすること。そしてたどり着いたのは、何世代先までも住み継がれるような快適な住心地と耐久性、そして愛される普遍的なデザインを持つ家だった。
「夫が遺したハーレー・ダビッドソンや次男が嗜んだグランドピアノは、私たちにとっては大切な家宝です。それらを素敵に飾り付け、これらも受け継いでいける住まいにしたかったのです」。とHさんは語る。今は二人暮らしでも、いつでも想い出の品が寄り添い、楽しい暮らしを支えてくれている。
 全体としての間取りは3LDKとしながらも、一つ一つの空間を大きく取り、今のHさん親子にフィットするように使いやすさを重視した設えを組み込んだ。1階はLDKと一部屋。2階にふたつの個室をレイアウト。ゆとりのある空間でありながら気密性も高く、冬場は薪ストーブ、夏場はエアコンひとつで十分に快適だという。
「リビングでくつろいでいる時、常に想い出のハーレーとピアノが目に入り、とても心地よく穏やかな気持ちになれるんです」。家族を想う気持ちが反映された住まいは、お子さんやお孫さんも気に入り。Hさんの願いどおり、この家はこの先の将来時代を超えて大切に住み継がれることになりそうだ。

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