一目ぼれから始まった、お城の家の物語
一目見たら忘れられない住まい—。様々な特徴はあれど、それが埼玉県に建つA邸を見た時の最初の印象。楽しく素敵な暮らしをされているのだろうと想像してしまうこの一軒は、やはりグリーンアンドハウスによって設計されたもの。
「10年前、偶然に通りがかった場所で一軒のお家が目に飛び込んできたんです。一瞬のうちにファンタジーの世界に迷い込んだかのような錯覚に捉われ、こんな家が日本にあるんだ! と驚き、心奪われました」。とオーナーのAさん。
実はそのとき目にした家というのは「グリーンアンドハウス」のモデルハウス。そして、心に鮮明に焼きついたその物件に初めて訪れたのは、3年ほど前家を立てようと動き出した時だったという。
「家づくりを考えた時に思い浮かんだのはあの家。どこにも目をくれず見学に行き、即決で我が家の設計をお願いしたんです」
設えとしては開放的な吹き抜けがあって、イメージとしてはしっとりとした色使い。そんな基本的な要望を出した以外は、ほとんどお任せ。次の打ち合わせの時には、フランス・ジェルブロワに佇む石造建築をモチーフにし、Aさんの希望を叶えるデザインを提案してくれた。
デザイン画に描かれていたのは、ぬくもりを感じる漆喰の塗り壁からレンガが覗くような壁、牧歌的なティンバーフレーミングを持つ外観。そしてブラウンカラーを基調とした、落ち着きある住空間。そのプランはAさんの予想通り「自分たちの想像以上の住まい」となっていて、またしても感性を大きく揺さぶられたという。
「工事中は現場での調整も行われ、思い切った色味変更の相談もあったのですが、そこに家づくりに対する熱量と真摯さを感じました」
こうして完成したA邸は、まさにファンタジーの世界の建物のような個性的な住まい。この物語の主人公となったAさんは楽しく豊かに暮らし、これからまだまだ続く人生のストーリーを家族と共に紡いでいる。