• 理想の「ビルトインガレージのある家」を形にしたN邸。シンメトリーにデザインされた外観は輸入のレンガ張りとなり、三角屋根、木製の窓枠がアクセントを利かせている。

  • 木製の窓は、デザインを参會堂が行い、海外にオーダーしてつくってもらった一点ものとなっている。海外のメーカーともネットワークを持っているからこそ可能になる。

  • エントランスホールは、躯体の上に木製の柱、梁を装飾としてデザインする贅沢な仕様となっている。ウッディな空間の雰囲気に合わせ、タイルの色も選ばれている。

  • 天然石張りの大きな暖炉を、シンボルとして設置したリビングルーム。天井の梁や柱は、エントランスホールと同様、躯体の上に装飾したもので、空間の統一感を図っている。

  • バーコーナーもあり、クラシックカー好きのご主人の、プライベートリビングとしても活用しているガレージ。中央の柱は、リビングの暖炉と同様に天然石張りとなっている。

  • ガレージの壁には飾り棚をつくりつけ、クルマ関係等、趣味の小物等をディスプレイできるようになっている。自転車を飾るのスペースも確保。

  • エントランスから入って左は、貴重なクラシックカーを展示するためのショーケース的なスペース。吹き抜けになっており、2階にはご主人の書斎からつながる本棚も設置。

  • ガレージではなく、純粋に愛車をディスプレイするためのスペース。外からはもちろん、ダイニング、2階にあるご主人の書斎からも見えるようになっている。

  • クラシックカーを展示している、ヨーロッパの街中にある老舗ショップのような雰囲気も受ける。外の窓だけでなく、内側もシンメトリーを意識したデザインになっている。

  • ダイニングにも暖炉が設置されている。天井には、エントランス、リビング同様に柱をデザインし、床はフローリングとすることで、木のぬくもりが漂う空間に。

憧れていた、ガレージとショーケースのある暮らし

レンガ、大理石と天然の木材の調和が美しい

クルマ好きなら一度は憧れるだろう、ビルトインガレージのある家。N邸は、ご主人が愛するクラシックカーのためのスペースをビルトインするだけでなく、離れ的にも用意する徹底ぶりだ。しかし、主役はあくまでも人。家族が心地よくいられる空間であることを第一に考え、そこに違和感なくガレージを組み込むところから家づくりは始まった。
エントランスを中心に、三角モチーフの屋根、上下の窓、ブラケットライトがシンメトリーに配置され、外壁は輸入レンガ張り。威風堂々としたたたずまいには、輸入住宅の王道的なデザインロジックが貫かれている。室内にもレンガ、タイル、天然石が随所に使われているが、N邸の個性を際立たせているのは、天然の木材の存在感だ。
吹き抜けのエントランスホールに入ると目に飛び込んでくるのは、ハーフティンバー様式の特徴である、天井の梁と柱の木組み。以前暮らしていた日本家屋の木材を、ご主人の希望で再利用したという。この木組み、実は躯体ではない。躯体の上に装飾として施されたもので、手間もコストもかかっているが、ご主人が絶対に実現したい意匠だった。
この木材とレンガ、タイル、天然石の調和が見事。エントランスホールの床は、梁や柱と色調を合わせたイタリア産のタイルが敷いてある。リビングのシンボル的な存在である暖炉は石張りだが、梁、柱、床の木材との組み合わせが、無二の空間をつくり出す。エントランスを挟み、リビングの反対にあるショーケース的なスペースも、木製の梁、柱、窓が強く印象に残る。ここは愛車置き、外からも2階の書斎からも眺められる、贅沢な空間だ。
独特の威容を放つN邸。その背景には、ご主人の思いと、参會堂が持つ西洋建築への理解、経験、技術、デザインセンスの共鳴がある。

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