家は、人生を豊かに彩る装置でもある
急勾配の大屋根からゆるやかに伸びるフレアード屋根と、外壁のラップサイディングが特徴のアメリカンガレージハウス。ここは、Oさんが週末に「贅沢な時間を過ごすため」に建てられた別荘である。暮らしの場ではなく、あくまでも「楽しむための場」であり、自分の趣味、ライフスタイルを豊かに彩る「特別な場」でもあるという。
さまざまな思いが凝縮した空間であることは、玄関のドアを開け、エントランスホールに足を踏み入れた瞬間に「なるほど」、腹にすとんと落ちる。ホールとビルトインガレージはオープンサッシで一体となり、室内からでも所有するスポーツカー、オートバイが見えるようになっている。入って正面にあるイナズマ階段が視覚的に大きなインパクトを与え、その下の空間には、クルーザーの舵をディスプレイ。アクティブに、さまざまな趣味を楽しむライフスタイルが、ドアを開けた一瞬で見て取れる。
「楽しむための場」という思いは室内全体を貫き、壁、床の建材、ソファ、テーブルなどのインテリアもすべてに物語が宿る。奥の壁は、レンガとモルタル造形を組み合わせ、人生を楽しむために使い込まれた空間であることを表現。キッチンも、空間全体との統一感を重視した仕様で、配管などはあえてむき出しにしている。
ビルトインガレージの裏、1階から続くスペースには、ご主人の最初からの希望でサウナと露天風呂が。温泉めぐりの趣味が高じて、いつでも温泉気分を味わえるように、という思いが形になっている。「ここに来て“整う”のが最高の楽しみになっています」と、Oさん。贅沢な時間、特別な場所。いろんな趣味を持ち、人生を謳歌しているOさんは、ここで心ゆくまでくつろいで過ごし、英気を養っているようだ。