• 重厚なレンガ張りの外壁に、窓をシンメトリーに配置した正統派のジョージアン・スタイルの邸宅。学生時代、アメリカで過ごした経験から家づくりのモチーフが生まれたという。

  • 門扉から入り、ゆるやかにカーブするアプローチの先にエントランスがある。芝生のフロントガーデンは十分な広さがあり、アメリカの邸宅をイメージしている。

  • サーキュラー階段は計画当初からマストアイテムだった。手すり、ステップは木製で、壁と床の白とのコントラストが映える。階段にはロイヤルブルーの絨毯が敷かれる。

  • 家族が寛ぐ場であると同時に、応接間としてお客様をもてなすサロンリビング。天井にはシャンデリアを付けず、フロアランプ、テーブルランプの陰影で落ち着いた空間を演出する。

  • 照明、テーブルとチェア、窓を含めシンメトリーに構成されているダイニング。高さのある窓からはたっぷり採光も可能で、1日を通して明るい空間となっている。

  • エントランスを入り、右に視線を移すと、開口部の先にダイニングが見える。フローリングはオークの無垢材を使用。奥のアーチ開口の向こうがキッチンになっている。

  • ゆるやかにカーブするデザインが印象的なアイランドを備えるキッチン。作業台には天然石を使い、上質感を高めている。収納の多さも特徴で「とても使いやすい」と奥様。

  • 間接照明を効果的に使い、シックな雰囲気にまとめた寝室。ベッドサイドのライト、チェストの配置はシンメトリーを意識。奥にはテーブルセットを置くスペースも確保している。

  • 1階のパブリックフロアに設けた来客用のトイレ。カウンターにはキッチンと同じ天然石を使っている。壁にはウィリアム・モリスのクロスを使い、クラシカルに仕立てた。

  • バス&サニタリーはオールインワインスタイルとなっている。白を基調に清潔感を強調しながら、天井にはレッドシダーの無垢板を張り、空間のアクセントにしている。

本物のジョージアン・スタイルを求めて

伝統と現代性、そして独自の感性のかけ合わせで生まれた邸宅

伝統的なジョージアン様式をベースに、ニュートラッドの流れも取り入れること。トラディショナルで品格のある空間でありながら、ジーンズでも過ごせるような、アメリカの上流家庭のライフスタイルを愉しめること。Aさんの学生時代、アメリカのホームステイ先がオリエンタルミックスなインテリアだったこともあって、家づくりでは、映画に登場する邸宅やインテリアサイトを参考に、イメージを固めていった。
レンガ張りと、シンメトリーな配置の窓。リビングはダイニングと空間を完全に分け、ゲストもてなすサロン的な位置づけにもしているのは、伝統的な建築様式のロジックで語ることができる。インテリアはもっと柔軟に「その場に身を置いて寛げること」を第一に考えている。壁やカーテンはベージュやアイボリーで統一し、家具はそれに合わせ、配色やデザインをコーディネートしていったという。
Aさんはセレクトショップを営んでおり、インテリアには洋服のコーディネートで培った感性が反映されているようだ。大きさ、形状、色のトーンを揃えるのはもちろん、そこにスパイスカラーを加えることで、心地よさとオリジナリティが育まれる。厳選した素材と輸入住宅づくりの経験に、ライフスタイルに裏付けられたセオリーが加わることで、ずっと待ち焦がれていた本物の邸宅が生まれた。

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