非日常と日常が交錯する、絶妙なバランスを愉しみながら
外観のイメージは「ヨーロッパのリゾート」。でも室内は、日常的な居心地の良さ、暮らしやすさを優先して仕上げられたB邸。塗り壁と石張りのコンビネーションとなっている外観は、存在感のある塔屋を配置することで非日常感を表現している。塗り壁はグレイッシュなベージュとなり、「光のあたり方で微妙に表情が変わるところがいいですね」と、出来栄えには満足している様子だ。
室内に入ると印象は変わる。リビング、ダイニング、キッチンは、1つの大きな空間ではなく、かといって完全に独立させるわけでもなく、開口やカウンターでゆるやかにつながるようデザインされている。シックで落ち着いた印象のリビング、適度な包まれ感のあるダイニング、カーキ色の面材で程よくポップな空間となっているキッチン。そして、ガラスの透明感と板張り天井の組み合わせが目を引くバスルーム。ベーストーンは揃えながら、それぞれ、機能性をふまえた「居心地の良さ」を表現した。
リゾートに流れるおおらかな空気感と、日々の生活の場にふさわしい落ち着き、寛ぎを融合させた邸宅。絶妙なバランスの上に成り立つ暮らしを、Bさん夫妻は愉しまれている。