• 直線基調のエントランスポーチ、立体感ある塔屋を組み込んだ印象的なデザイン。バルコニーにはアイアンをつけ、パリのアパルトマンのようなたたずまいに

  • HANSSEMでオーダーしたキッチンは、ダイニングと仕切りなくつながる動線に。吊り戸部分の厚みのあるモールディングなど、装飾にもこだわった

  • 天井右には全館空調のダクトが走っているが、モールディングと組み合わせることで、凹凸感のある、変化に富んだ空間デザインを実現している

  • 面材の白、グレーのタイルで透明感のあるデザインにしながら、框扉の取手のゴールドでアクセントをきかせている

  • 奥様のリクエストで設えたメイクスペース。花柄のクロス、優美な脚部のインテリアでフェミニンな雰囲気にまとめた

  • 塔屋部分の内側は、どう活用するか悩みがちなスペース。T邸は小さな照明だけで、あえて何も置かず、フリースペースとして贅沢に使っている

  • 白を基調に、清潔感あふれる空間に仕立てたベッドルーム。収納も豊富で、機能性も備えている

  • キャビネット、取手の金具、天板、ボウル、水栓金具まで、HANSSEMでフルオーダーしたパウダースペース。壁は薄いグレーを選んだ

  • エントランスホールに入ると、左側のアーチの向こうはシューズクロークになっている。広さは十分にあり、使い勝手は上々だ

  • 壁の上は薄いピンク、下は白のクロス。モールディングも控えめにして、あえてシンプルにまとめたトイレ

細部にまでこだわった大人のフレンチスタイル

理想を形にした、家族の物語の舞台になるキッチン

白を基調にゴールド、ブラックを挿し色に使いながら、大人のフレンチ、といったテイストに仕立てられているT邸。外壁、室内のさまざまな箇所に施されたモールディングが、全体のデザインを引き締めている印象だ。
T邸で、奥様のこだわりが最も強かったのがキッチン。家を建て始めたときは、まだ小さかったお嬢さんが、少しずつ大きくなり、やがて、奥様と一緒にキッチンに立ち、手伝いをするようになる。将来は、母になったお嬢さんの子供と、3代でキッチンを利用するかもしれない。ここは、料理をするための機能が集約された場所であると同時に、ずっと紡がれていく、親子の物語の舞台でもある。その舞台にふさわしい広さ、デザイン、機能性を持ったキッチンであることに、奥様はこだわった。
選んだのは、韓国のキッチンメーカー「HANSSEM」。ヴィンテージホームズの輸入住宅では、よく取り入れられるという。理由は、まず高いデザイン性。そして、さまざまなスペース、要望へきめ細かく対応するオーダーメイドが可能なところ。特に柔軟なオーダーメイドは好評で、「イメージ通り、いえ、以上です」と満足される方が多いという。
理想通りに仕上がったキッチンを中心に、Tさん家族の時間には、いろんな物語が書き加えられていくはずだ。

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